2020年4月28日火曜日

【 藤堂高虎の寄進状 】の複製が完成しました。(大山祇神社所蔵の国重要文化財)


こんにちは。


冬の間、温かい地方で過ごしていたツバメが海を渡って日本にやって来る時季になりました。





ツバメは農作物に付く虫を食べてくれるので、昔から歓迎され益鳥として大事にされてきました。〈ツバメが巣をかけると、その家に幸運が訪れる〉という言い伝えもあり、軒先に巣作り用の棚を準備しているお宅を見かけます。


4月上旬、天守にツバメが迷い込みました。天守の2階~5階は博物館なので展示物があります。ツバメが城内を飛ぶのは困るので、侵入できぬよう階段上り口の天井近くにビニールを垂らしました。






ツバメのおかげか、全国に緊急事態宣言が発令された4月17日、今治城に明るいニュースが届きました。

愛媛新聞の右下をご覧ください。




今治城の初代城主・藤堂高虎の寄進状複製が完成したことを、愛媛新聞に掲載していただけたのです





高虎は寄進状を送る前年の1600年、徳川側に付いた関ヶ原合戦の功績で領地を加増され、今治地域の新領主になりました。


この寄進状は、慶長6(1601)年5月11日付で、藤堂高虎が大山祇神社に対し、神社祭礼米を毎年20俵寄進する代わりに、武運長久(ブウンチョウキュウ)祈願を命じています。
   ※武運=戦闘や戦場での幸運がいつまでも続くこと。
   ※長久=終わることなくいつまでも続くこと。


ここで大山祇神社のことを少し。


大山祇神社は、今治と尾道を結ぶ〔しまなみ海道〕の中ほどの大三島にあり、海上安全の守護神・日本総鎮守ととして尊敬されています。全国に約1万社あまりの分社を持ち、古代より多くの信仰を集めてきました。









境内中央には樹齢約2600年の神木(大楠)が鎮座しています。




昨年6月中旬に出川哲朗氏と反町隆史氏らが出演するバラエティ番組で紹介されたので、ご覧になった方もいらっしゃるとおもいます。

令和元年11月22日・大山祇神社社務所発行


宝物館には国宝・重要文化財に指定された鎧・兜・刀剣類などが数多く収蔵・展示されています。





【藤堂高虎の寄進状】は、平成28(2016)年度 今治城特別展・高虎と高吉〈今治に伝わる藤堂氏二代の足跡〉の図録8ページで紹介しているように、





国指定重要文化財(重文)の一部になっている大変貴重なもので、山祇神社にて原則非公開で保存されています。今治地域における高虎の活動がわかる最古の史料でもあります。


このような〈藤堂高虎の寄進状〉を「レプリカによって、多くの人に親しんでもらおう」という人々の想いが実を結び、この春、複製を完成させることができました。


ご協力してくださった方々に、この場をお借りして心から感謝いたします。


ただいま城内に常設展示をする準備を進めていますので、
もうしばらくお待ちください。


A


2020年4月25日土曜日

突き上げ扉の掃除をしました。


こんにちは。



臨時休館になってから5日目を迎えました。


来館者のいない天守は静まり返っています。吹揚公園や吹揚神社の境内は入場可能なのですが、お散歩やお参りする方もめったに見かけなくなりました。

そんな今治城の館長と職員たちは、(新型コロナウイルス感染症が終息し、再び開館したとき)みなさまを気持ち良くお迎えできるように、普段できない場所の掃除や、じっくりと腰をすえて集中することが必要な仕事に取り組んでいます。


今日の午前中は、天守の突き上げ扉を掃除しました。

外から見た突き上げ扉


内側から見た突き上げ扉



扉を外に押し出し、二本の鉄の棒で突っ張ることで扉を固定します。


掃除後なのでホコリがなく黒光りしています。


掃除の前









掃除の後



午後からは天守入口の櫓門下にあるマットを移動させて、長年堆積していた土を除けました。
こうしてお城を掃除してみて、シルバーさんがしてくださっていた仕事のありがたさを実感する毎日です。


またいつもの暮らしにもどり、観覧者のみなさまにお会いできる日を楽しみにしております。



A



2020年4月21日火曜日

今治城は今日から臨時休館になりました。


こんにちは。



今治城は、本日4月21日から5月7日まで臨時休館になりました。臨時休館中だと知らずに来城された方のために、お知らせを掲示しました。










〈今治地方観光案内ボランティアガイドの会〉も休止のお知らせを貼りました。


















城内に入る前に臨時休館中であることをわかっていただけ
るように、山里櫓へ登る石段の手すりにも貼りました。






















お城は臨時休館中ですが、職員は管理事務所で働いております。職場の3密を避けるため、少数出勤にシフトを組みかえました。






昭和55(1980)年に天守が再建されてから、年間の休館日は12月29・30・31日の三日間のみでしたので、連続して17日間も観覧者がいらっしゃらないのは初めてです。


スタッフ一同にとりまして、今までに経験したことのない日々が始まりました。再び観覧者にお会いできる時まで、今できること・今しかできないことを粛々(シュクシュク)とこなして参りたいと思っております。


新型コロナウイルス感染症が一日も早く終息し、心おきなく出かけられる日がきますように。


A


2020年4月18日土曜日

4月21日~5月7日まで臨時休館が決まりました。(葉桜になった🍃今治城の桜)


こんにちは。


新型コロナウイルス感染拡大防止に対する、国の緊急事態宣言発令の対象地域が7都府県から全国に拡大されたことを受けて、

今治城内の各施設〈天守・御金櫓・山里櫓・鉄御門・武具櫓〉も4月21日(火)~5月7日(木)まで臨時休館することになりました。






臨時休館は赤で囲んだ4ヶ所の施設。駐車場や高虎像のある吹揚公園・吹揚神社境内などは、今まで通り入場できます。

新型コロナウイルスの感染予防・拡大防止のために外出もままならず、季節の変化を身近に感じることなく暮らしていらっしゃる方々に、こちらのスタッフブログで、今治城周辺の自然をお伝えできましたらありがたいと思っております。


3月下旬からお伝えしてきました今治城の桜は、我々の暮らしや気持ちとは関係なく、例年通りに変化し葉桜になりました。



桜の木(約90本)は、それぞれ開花時期が違っていたので、花が散ったあと残ったメシベとオシベの色になっている木や、若葉が芽吹いて新緑になってる木など、いろいろです。



























遅咲きの桜が咲き始めました。




来春は、みんなでおしゃべりしながら見られるといいですね。








2020年4月11日土曜日

散り始めた🌿今治城の桜(4月11日)


こんにちは。


今日も今治城は静かです。

緊急事態宣言(4月7日)が7都府県に発令された翌日、天守入口に【新型コロナウイルスの感染拡大防止のご協力のお願い】を掲示しました








3月末から開花状況をお知らせしている今治城の桜は、4月7日に満開のピークを迎え、今はハラハラと散っています。







花びらが舞い散るようすがわかりますでしょうか。
強い風が吹くと一面が桜色になります。

先日の雨風でいっきに散ってしまい、新緑の葉っぱが目立つようになりました。




























桜前線はゆっくりと北上し、5月の連休ごろ、北海道の桜が見ごろを迎えます。









A 



平山郁夫画伯が描く【今治城ポストカード】の販売を始めました。


こんにちは。


このたび平山郁夫美術館(http://hirayama-museum.or.jp/)のご好意により、平山郁夫画伯が描いた今治城(水彩画)のポストカードを販売できることになりました。


一枚100円です。



平成11年5月1日に平山郁夫美術館が編集発行した、しまなみ海道開通記念『平山郁夫が描くしまなみ海道五十三次』を参考にお伝えさせてください






平山郁夫画伯は、1999(平成11)年に全線開通した「しまなみ海道の中ほどにある生口島(瀬戸田町)のご出身です。


しまなみ海道の開通を記念して、60点の水彩素描画と、3点の本画を『しまなみ海道五十三次』と題して描きおろされ、展覧会が開催されました。その中の1点が、今治城の水彩画です。



赤🔴は平山郁夫美術館の場所です。



平山画伯は、架橋によって変わっていくだろう文化や昔からの島々それぞれの個性などに思いを寄せながら水彩画を描き、環瀬戸内時代の幕開けをお祝いしてくださいました。




スケッチをする平山郁夫画伯



平山画伯が水彩画を描くためのスケッチをした場所には、記念碑があります。












一日も早く新型コロナウイルス感染症が収束し、スケッチポイントを巡る旅ができますように。