学芸員実習とは、博物館・美術館に勤務する学芸員の資格を取得するために必要な実習で、ここに勤務している我々学芸員も当然の事ながら、この学芸員実習を経て資格を取得しています。
実習内容は、主に当館が所蔵している書状や典籍、掛軸といった史料の基本的な取扱い方について学ぶと同時に、学生さんに当館の収蔵品を2点選んでもらって展示してもらうというものです。
特に学生さんが苦労したのは、自分で選んだ収蔵品の展示だったようで、5日間という短い期間の中、収蔵品の選択、解説版の作成、展示の配置という様々な問題に当たってかなり悩まれたようでした。
しかし、そうした問題点を学芸員と意見交換しながら、1つ1つ乗り越えていき、ついに最終日には、天守4階の展示ケースの一角に並ぶ事になりました。
解説板(キャプション)設置中 |
もう少し動かした方がいいかも… |
ようやく完成です! |
出来上がった展示は、5日間の実習の成果としてとても素晴らしいものでした。
特に解説版のデザインや収蔵品の配置等、学生さんの視点による新鮮なものが多く、こちらにとっても刺激になる事が多かったです。 学生さんにとっても形あるものを自分の手で生み出せたわけですから、達成感は一入のものがあったのではないでしょうか。
この実習を糧に学生さんが、今後もなんらかの形で博物館と関わりが持てたらいいな…と思いました。
学芸員:伊津見