2021年12月1日水曜日

「池田家文書目録」公開によせて

この度、今治城ホームページの「おしらせ」欄にて、今治城の収蔵資料の一部である「池田家文書」の目録を公開しました。

みなさまにご活用いただけますと幸いです。


【お知らせ】池田家文書目録を公開しました。


 今治城天守内で開催中の令和3年度 企画展「新収蔵品展―令和2年度収蔵資料―」の開催にあたって、次のようなメッセージを発信しました。


“博物館”としての今治城では、今治城の紹介とともに、地元地域のものを中心として、歴史や文化、自然や美術に至るまで、幅広い分野の資料=文化財を収集し、守り、伝えています。


 今治城は、今治市域の歴史や文化を伝える地域博物館としての役割をになっており、これまで地域にまつわる数多くの資料を収集してきました。

 収集した資料は、展示や図録の発行などを通してみなさまに紹介しています。しかし、これらの方法で紹介できる収蔵品の数には限界があります。


 そこで今回、これまでの事業では紹介しきれていなかった収蔵品の情報公開のため、目録を公開することとなりました。


 目録公開の第一弾は、いち早く公開の準備を整えることのできた「池田家文書目録」です。池田家文書は、旧今治藩士池田家に伝来した古文書・記録類188点(162件)で、知行宛行状などの近世文書のほか、書簡や地券を中心とした明治期の文書も含まれています。


延享元年(1744)9月27日付「松平定郷知行宛行状」(池田家文書160)
今治藩5代藩主松平定郷が家臣の池田善右衛門に宛てた知行宛行状。父弥次右衛門の家督相続として知行(給料)50石を与える旨が記されており、日付の下に定郷の名前と花押(サイン)が据えられている。


 「池田家文書目録」をはじめの一歩として、今後は全ての所蔵品目録の公開を目指していきます。また、今回はホームページの「おしらせ」欄を間借りしての公開ですが、利用者のみなさんにとってより使いやすくするため、専用ページの開設や外部データベースの活用も検討しています。


 なお、池田家文書の一部は、企画展「江戸時代 のぞいてみよう! お侍さんの仕事」(会期:2021年10月2日~12月19日)で展示しています。ぜひご来館ください。

企画展のご案内→ 企画展「江戸時代 のぞいてみよう! お侍さんの仕事」


学芸員M🐥