今治城ホームページのおしらせ欄に設けている「【所蔵資料情報】今治城収蔵品目録の公開」に、「服部家文書」の目録を追加しました。
服部家文書は、旧今治藩士の服部家に伝来した明治から平成の古文書・記録類・写真218件(308点)です。
服部家は、今治藩初代藩主定房の頃より代々家老を務めました。
幕末期に服部家の当主であった正弘は、維新後に藩主久松松平や士族・町方年寄・庄屋の家譜等を収めた『今治拾遺』を編さんしたことで知られています。
明治27年(1894)「今治拾遺 一之巻」(今治城蔵) 『今治拾遺』は総計50巻に及び、今治藩史研究において重要な史料となっている。 |
今回、目録を公開した服部家文書には、明治4年(1871)に服部家当主となった服部速水(正宣)の警察官・裁判官在職時の辞令や履歴書、その子績夫の履歴書など近現代の文書が含まれています。
績夫の長女道子氏による平成9年(1997)の谷中霊園(東京都)内服部家墓所の修復工事に関する記録も見られます。
また、幕末から大正時代の漢学者である三島中洲の書簡も含まれています。
明治17年(1884)5月31日「第二期浦和重罪裁判陪席 命令書」(服部家文書22) 陪席とは、陪席裁判官のことで、裁判長以外の裁判官を指す。服部正宣(速水)は陪席として、明治17年11月に起きた埼玉県秩父郡を中心とした農民武装蜂起である秩父事件の裁判に関わった。 |
若林吉十郎殿御親族中宛三島毅書簡(服部家文書98-4) 三島毅(中洲)の書簡等4点(98-4-1~98-4-4)がおさめられている。 |
みなさまにご活用いただけますと幸いです。
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