2016年8月5日金曜日

学芸員実習

皆さん、こんにちは。
毎年この時期、今治城だけでなく全国の博物館・美術館では学芸員の資格取得を目指す大学生を迎えて学芸員実習が行われます。昨年の今頃もブログ記事で紹介しましたが、ここ数年今治城も実習先として選ばれるようになり、この時期の風物詩(?)となっております。
今年も7月27日・28日、8月1日~3日の計5日にわたって大学生1名を迎えまして実習が行われました。
基本的な実習内容としては①古文書・典籍の扱い方、②掛軸の扱い方、③刀剣の手入れの仕方を学生さんに学んで頂きましたが、日常生活で生の史料を扱う機会はほとんどありませんからものすごく緊張されたと思います。
そして、昨年もそうだったのですが今年の実習の総仕上げは学生さんに収蔵品を選んでもらって、それを実際に天守4Fに展示するというもの!
選んでもらった史料の点数は1点と少なかったのですが、その史料の選定から解説用キャプションの作成、そして実際に展示ケースに設置するところまでを学生さんに体験してもらいました。
初めての体験なので非常に大変だったと思います。


説明用のキャプションを作成中

これが完成したキャプションです!
我々学芸員が作るものよりオシャレな気がします。

いざ、展示へ!


慎重に慎重に…
実習で学んだ事が生かされています。


完成しました!

以上のように無事掛軸を展示するところまで滞りなく行う事が出来ました。
しかし、実際にはこの後掛軸の位置や傾きを修正する等、細かい微調整が続きましたので、1つの作品を展示するだけでもどれだけ手間がかかっているのか、学生さんも肌身で実感されたと思います。

今後、他の博物館や美術館に行かれた時に展示を見て、その舞台裏に思いを巡らせてくれたらこちらとしても嬉しい限りです。

5日間にわたる実習大変お疲れ様でした。

                           

                               今治城 学芸員

                                  伊津見