2018年6月3日日曜日

大型絵図の撮影


こんにちは。

今治地方は数日前に梅雨入りしたのですが、いわゆる「空(から)梅雨」状態で、初夏の清々しい天候が続いています。

先日、今治城の一室で、今治城が所管する大型の絵図の撮影を行いました。

撮影の様子


絵図は、大型のものになると、持ち運びや開閉をすることが難しく、調査や展示をするにも簡単ではありません。

そこで、このような絵図を高精細度の画質で撮影することにしました。

この撮影で得られる画像データを使うことにより、画面上で微細なところまで観察でき、かつ、実物とそん色ない精度で実物大で復元できるようになります。


業者さんが専用の装置を持ち込み、2日間で計12点の絵図を撮影しました。



専用装置の精度もさることながら、
業者のスタッフさんが撮影の際に、絵図の些細な折れや皺(しわ)を丁寧に直したり、





ライトの当て具合によって、絵図の折れや皺をできる限り目立たなくしたりという、


光の当て方の工夫として、部屋の側壁を使って光を反射させています。

 細かいところまで気を配った作業を行っていたことが印象的でした。このような作業の積み重ねによって、良いデータが得られるのだと思いました。

この撮影によって得られる画像データは、今後の調査や展示で活かしていきます。

直近では、今年の秋(106日~122日)に開催予定の今治城の絵図をテーマにした特別展で、展示や図録に活用する予定です。

ご期待ください。

学芸員 藤本