2019年11月14日木曜日

今治城の鉄御門


こんにちは。


11月11日はひとり旅の日。

2018年に「クラブツーリズム・ひとり旅の日」の名称で、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。

昔ひとり旅と言えば、ほとんどが男性。今は時代も変わり、女性のひとり旅も多くなってきました。日本の治安が良いからか、海外からの女性ひとり旅もたくさんいらっしゃいます。







お城や美術館・博物館など自分の趣味を楽しむ旅は、ひとり旅もいいかもしれません。誰にも遠慮せず、自分の好きなものを自分のペースでじっくりと鑑賞できますから。



もちろん、仲間との旅もいいですね。感動を分かち合えますし、何かあったとき助け合えます。とても心強く、安心です。



今治城にも、いろいろな形の旅を楽しむ方々が毎日たくさんいらっしゃいます。みなさん、それぞれ楽しそうです。




ちなみに、11月11日はポッキー&プリッツの日・豚まんの日でもあります。記念日にこじつけて、ひとり旅に出掛けてみたり、おやつを食べたりして、普段の何でもない一日を楽しまれてはいかがでしょう。



前回、勘兵衛石のことを書かせていただきましたので、今日は鉄御門のことを2008年今治城築城・開町四百年祭実行委員会発行『今治城鉄御門再建整備事業報告書』を参考にしながら、お伝えさせてください。










鉄御門の再建は、2007(平成19)年9月に完成しました。

古文書や古写真、古地図、発掘調査データを基礎資料として、可能な限り再現しました。






鉄御門の木部前面の全体に、厚み3㎜の鉄板を鋲で打ち付けています。

木の門に鉄板を打ち付けることで防御力がアップし、門としても格式が高まりました。







鉄御門は、吹揚神社や吹揚公園への入口なので24時間ずっと開いています。閉まった鉄御門を見るのは難しいです。







鉄御門をくぐり振り返ると大きな梁が見えます。







この大きな梁は、東北・岩手県二戸産の赤松(全長15m、根回り直径1m)。


この木が鉄御門に使われるまでの経緯を、今治城鉄御門再建整備事業報告書の54㌻~56㌻【冠木梁にかけた情熱・市民文芸雑誌「呑吐樋」11号より転載】を参考に、お伝えさせてください。


鉄御門再建に使用する木材探しを依頼された会社の社員さんは、5ヶ月間日本全国を走り回ったすえに、東北・岩手県二戸町で樹齢260年の巨松を見つけだしました。

しかし、山主は「この松は町の菩提樹だから」とか「わが家の宝物だから」と、なかなか売ってくれません。

何度も交渉した結果、「今治城の城門に使用するなら」と、手放してくれたそうです。

松は、長時間かけて伐採した後、トレーラーに積んで丸3日かけて今治に運ばれました。

その木が、この梁です。











このようにして再建された鉄御門の梁を見にいらっしゃいませんか。お待ちしております。