2020年12月18日金曜日

番組撮影のため鉄御門(くろがねごもん)を閉門しました。

こんにちは。


底冷えの寒さですね。お城の堀も寒々しい色合いです。

今朝は鳥たちが、犬走りに並んでたたずんでいました。




さて、先日の12月15日、番組撮影のために鉄御門を閉門しました。

普段の鉄御門は、大門扉の戸当り石と門を南京錠で施錠して閉まらないようにしています。この門は、吹揚神社や公園の入口なので、人も車も24時間出入り可能です。





天守の入口の扉は、毎日朝一番に出勤した職員が開けて、夕方5時に閉めます。




鉄御門は大きく重い門なので、閉門は、たくさんの人が集まって作業をしました。

まず脇戸を閉めます。




脇戸の段差に設置していた板のスロープものけました。





2枚の扉の間に閂(かんぬき)を渡して閉門の作業が完了しました。





※ 日本遺産・村上海賊の公式ツイッターでも、鉄御門の閉門を「めったに見られない貴重な光景」としてつぶやいていただけました。

https://twitter.com/jh_KAIZOKU



閉門した鉄御門を土橋側の武具櫓から見下ろすと、こんなふうに見えます。






実際に閉門した鉄御門の前に立つと、攻め込んで来た敵兵も恐れをなして戦意を失う、完全防備な門だと感じられました。

おまけに鉄御門前方の枡形虎口の石垣に大きな勘兵衛石がはめ込まれていますので、ますます堅い守りの城であることが伝わると思われます。



せっかくですので鉄御門の再建工事のようすを、平成20年3月に今治城築城・開町四百年祭実行委員会が発行した『今治城鉄御門再建整備事業報告書』に掲載された写真で紹介させてください。











勘兵衛石が枡形正面に据え置かれる工事の様子。




今治城にいらっしゃることがありましたら、敵兵や城主や家臣になったつもりで観覧していただけると、また違った味わいがあって面白いかもしれません。