2021年3月3日水曜日

愛媛県・砥部町の坂村真民記念館

 こんにちは。


今日は桃の節句〈ひな祭り〉。

今治では4月3日に祝う家庭もあり、あと1ヶ月ひな飾りを楽しみます


全国の博物館では、さまざまな様式の雛人形や雛道具、大名・公家の旧蔵品を展示し、その歴史を振り返ります。




さて、先月24日のブログに使わせて頂いた椿の版画が展示されている坂村真民記念館(今治城から車で約1時間半の砥部町にあります。)を紹介させてください。






ここで坂村真民氏のことを少し。
1909(明治42)年に熊本県で生まれた詩人。戦後、愛媛県の高校教師をしながら詩を書き続ける。「二度とない人生だから」など、人々に生きる勇気と希望を与える詩を多数残しました。

坂村真民記念館は、砥部焼で有名な砥部町にあり、松山城から車で約30分です。




砥部町 地域振興課発行「とべ陶街道をゆく」より



記念館に着くと、代表作「念ずれば花ひらく」が出迎えてくれました。







建物の中は自然光が入り、木をふんだんに使って落ち着いた雰囲気です。左奥が展示室の入口。





展示室は、檜の床と黒い天井が印象的でした。





坂村真民氏の作品の近くに、子供が読める書体で書かれた詩があるので、読み取れない文字の助けになりました。

詩を読み進めていくと、たんぽぽのイラストの理由もわかります。













【愛媛産には、愛がある。】
愛媛在住の方なら、どこかで目にしているのではないでしょうか。ポスターやのぼり、愛媛産の商品にロゴマークとして印刷されていたりします。






静かな館内で、詩や版画を眺めるのはいいですね。
あわただしい日常とは別世界です。










真民先生の書斎を再現したコーナーには、実際に使われていた文机と電気スタンドが置いてありました。





ミュージアムショップはとても充実しており、好きな詩をいろいろな形で持ち帰ることができます。






会報誌は、真民先生の娘さん寄稿文『坂村家のアルバム』や『作品収蔵庫を探検しよう!』など、興味深い内容です。







記念館の近くにある「砥部焼伝統産業会館」にも立ち寄りました。入口に世界地図の模様の大きな壺があり、来館者がどこから来たかシールを貼っていました。






一昨年の夏、今治城でも「どこからいらっしゃいましたか?」と観覧者にお尋ねし、世界地図や県名別の表にシールを貼っていただいたことを思い出しました。

あの頃は新型コロナウイルスもなかったので、観覧者や職員の声でワイワイがやがや活気づいていたことが懐かしいです。

一日も早くコロナ禍が収束し、窓口の飛沫感染対策のビニールシートを外せることを心から願っております。