2020年5月2日土曜日

今治城の美観を支える人たち。(春・犬走の草刈り)と(冬・石垣の草刈り)


こんにちは。

夏も近づく八十八夜 ~ ♪ になりました。
みなさま、いかがお過ごしですか。

夏はまだまだ先のように思いますが、3日後の5月5日が二十四節気の【立夏】だというのを知ると、なるほど…ということになります。

外出を控えている方々に、お城のツツジを写真でお届けします。














さて、毎年この時期に越智今治森林組合の方が、犬走りの草刈りをしてくださいます。今日は、その様子をお伝えさせてください。

犬走り(石垣の周りにある細長い平地)は、地盤を強化するために設けられたと考えられています。

いつもは鍵がかかって入れない犬走り。入口付近はこんなふうになっています。





堀底から真水が湧いているところがあり、淡水魚のメダカもいます。いろいろな生き物がいる、とても珍しい堀です。

今治城の堀は海につながっているので、潮の満ち引きで水位が変わります。大潮で満潮のときは犬走りの上まで海水が来るので、犬走りは見えなくなります。
※ 淡水と海水が入り混じっている所を汽水域(きすいいき)というそうです。


では、今日の草刈りポイントまで進みましょう。










草が生い茂った中にある石に刃があたると危険なので、注意しながら作業をします。






作業の様子を石垣の上から撮影しようと、犬走りを歩いていると水の音が。鳥です。









石垣の上に来ました。下を覗くと、ぞぞっとします。









せっかくですので、昨年の冬に石垣の植物を刈り取ってくださった様子もお伝えさせてください。危険な作業なので特別な講習を受けているそうです。

櫓の柱にロープを固定し、下の犬走りで待機している仲間にロープの端を投げます。途中の木の枝に引っかかったりして、なかなか犬走りまで届きません。






犬走りにロープが届きました。

石垣の高さは9m~13mあるので、上から覗き込むと足がすくみます。みなさんは慣れたようすで冗談を言い合いながらテキパキと石垣を登る準備をされてました。






レンジャー部隊のようにロープ一本を頼りに石垣を移動します。その様子は、一昨年2018年12月21日のブログ今年も石垣の草木の刈り取りが行われました。をご覧ください。
https://imabarijo.blogspot.com/2018/
















越智今治森林組合のみなさま、ありがとうございました。
再び開館する日が待ち遠しいです。