2020年11月20日金曜日

観覧者からの質問 ② (この棒は何?山里櫓の展示物)

こんにちは。


今週は11月とは思えない暖かさで、夏日(最高気温が25℃以上)になったところがたくさんあったようです。


今治城でも半袖Tシャツの観覧者がチラホラいらっしゃいました。しまなみサイクリングの途中に立ち寄られたそうです。




11月18日の記者会見で日本医師会の会長が、新型コロナウイルスの感染者数が急増していることを受け21日からの3連休について

「秋のガマンの3連休にしてほしい。」と不要不急の外出を控えるよう呼びかけました。そして「コロナを甘くみないでください。コロナに慣れないでください。」と述べました。


この季節外れの暖かさは今週まで。3連休以降は、この時期らしい気温にもどるそうです。今週との気温差に注意して、コロナや他の感染症にも気を付けながら過ごしたいものです。


さて、前回お伝えした硯屏(けんびょう)に続いて、孫の手の豪華版?について調べたことをお伝えさせてください。




これは如意(にょい)といいます。

僧侶が読経や説法のときなどにて手に持つ仏具の一つで、権威や威儀を正すために用いられるようになったそうです。

元来は「孫の手」のようなもので、背中をかくなどのためにもちいられました。これを使えば、手の届かない背中のかゆい所も意の如く〈思うがままになる〉掻けるところから名付けられたそうです。


余談ですが如意といえば、『西遊記』に登場する猿の仙人である孫悟空が物語の中で武器として自由自在に使いこなしている如意棒を思い出しました。普段は小さく縮めて耳の中に納め、必要な時に取り出し使っていましたね。


今回も観覧者からの質問のおかげで、また一つ物知りになれました。今治城にいらしたときは展示物の質問に限らず、お気軽にスタッフにお声がけください。




2020年11月13日金曜日

お城の松の剪定作業(今治造園建設業協会の皆さま)

 こんにちは。


二十四節気の立冬を過ぎました。立春・立夏・立秋と同じく、その季節が始まるころ。

木の葉が落ち🍂木枯らしが吹き、そろそろ北国から初雪⛄の知らせがが届きます。

お城の桜の葉も色づき、風が吹くと色とりどりの葉がハラハラと落ちてきます。





今年も今治造園建設業協会30社の方々が、ボランティアで松を剪(せん)定してくださいました。


昨日(11月12日)職員が出勤する頃にはもう、造園業者の皆さんは集合されていました。




朝礼が終わると、それぞれの持ち場でテキパキ作業の準備を。脚立をかまえたり、道具をそろえる音だけが聞こえてきました。

背の高い松は、高所作業車を使います。




剪定していただいた松は、こざっぱりと整いました。

作業が終わると、あっという間に道具が片付けられました。
さすがプロ集団の仕事です。



お城には、大小さまざまな松がたくさんあります。











作業が終わり会長さんから、今日一日のボランティア活動に対して、労(ねぎら)いの言葉がありました。




今年はコロナ禍のために、いろいろな恒例行事が中止されて季節が感じられないまま一年が過ぎようとしていましたが、40年間続いている恒例行事(今治造園建設業協会のボランティア活動)を見せて頂けて、ようやく季節を感じることができました。


造園業者のみなさま、ありがとうございました。



2020年11月4日水曜日

観覧者からの質問 ①【硯屏(けんびょう)ってなに?】

 こんにちは。


GOTOトラベルキャンペーンが始まって一ヶ月が過ぎました。

この制度を利用すると旅行代金が割り引かれ【地域共通クーポン】も発行されます。今治城は紙のクーポンだけ使用可能。残念ながら、電子クーポンは扱っておりません。




今もコロナ禍の最中でありますが、たくさんの観覧者が今治城にいらしてくださっています。

みなさん感染症拡大予防が日常生活の一部になっているようで、慣れた様子で手指をシュッシュと消毒して天守に上がって行かれます。もちろんマスクを着用で。


今治城には天守の他に3つの櫓があります。




①天守


②御金櫓

➂山里櫓




➃鉄御門・武具櫓

先日、➂山里櫓を観覧中のお客さまから、展示している硯屏(けんびょう)の使用方法について質問がありました。



調べましたので、お伝えさせてください。


硯屏(けんびょう)の漢字を分けると、

硯は(すずり)

屏は(へい)


漢字からもわかるように、硯屏硯(すずり)のそばに立てて使う小さな衝立(ついたて)のことで、書道道具の一つです。

墨の中にチリやホコリなどが入らないように、風の影響で墨が乾かないようにするために使いました。どちらかというと鑑賞物としての役割が大きく、机の上を飾る文房具として愛用されてきたようです。


山里櫓にある硯屏は木製ですが、素材やデザインが凝ったものもあるそうです。


山里櫓には、孫の手の豪華版?のようなものもあります。



これらの使用法も調べましたので、次回お伝えさせてください。