2019年8月30日金曜日

博物館実習を行いました。


こんにちは。

報告が少し遅れましたが、今年も今治城は、学芸員資格の取得を目指す大学生を受け入れて博物館実習を行いました。

729日から82日までの5日間の日程で、2名の学生さんが取り組みました。




実習では、主に以下のことを行いました。

①今治城の現状を観察して良い点や課題点を見つけ出し、学芸員と討議。
②古文書や掛軸といった資料の扱い方、調査の仕方を学ぶ。
③マスコミ取材への対応や、来館者の案内を見学。受付業務の体験。
④収蔵品の中から資料を選び、実際に展示を作る。


お二人とも、初めての環境での作業で緊張したと思いますが、とても真面目に前向きに取り組まれていました。

掛軸の扱い方を実践

慎重に、丁寧に。


最後は、学芸員の大事な仕事の一つである展示を自ら作り上げました。


短い時間で資料を選び、内容を調べて、発信することは難しかったと思います。
限られた条件の中で、頑張って形にしてくれました。

キャプションの構想を練る


どのポジションが見やすいか、展示の配置を検討


個々のキャプションに、工夫と個性が表れていて、とても良いと思いました。


展示①「盤溪悠々図」
今治出身の画家、矢野橋村の作品

キャプション①

展示②「渡舟」
能の演目「羽衣」の一場面を表現したもの

キャプション②


実習生の展示は、現在、天守4階展示室の一画にあります。
ぜひご鑑賞ください。


実習期間中は、夏休み中で企画展や催し物をしていたこともあり、数多くの、そして色々なお客さんや関係者が来られました。

その方々と接することも、よい経験になったのではないかと思います。


この実習が、お二人にとって実りのあるものになったならば嬉しいです。


F

2019年8月27日火曜日

日本三大水城 【今治城と中津城と高松城】


こんにちは。


夏が終わりますね。むかし富士山は、「吉田の火祭り」をもって閉山し、立ち入りを禁じたそうです。(山梨県富士吉田市で8月26~27日に行われます。)


お祭りは、富士山がまた噴火しないように松明(たいまつ)の火に願い、富士登山の無事を感謝します。


現在は9月10日が閉山日です。


東邦出版『日本の365日を愛おしむ』69㌻より 冬の富士山



今治城は、天守入口に顔出しパネルを置いております。










この顔出しパネルをご覧になったお客さまのなかに
「今治城と、あと二つの日本三大水城はどこ?」
と質問される方がいらっしゃいました。

今日は、あと二つの日本三大水城【中津城と高松城】についてお伝えさせてください。


まずは九州、大分県中津市の中津城から。



天守の観覧券を購入時にいただく中津城の解説書(オモテ)



天守の観覧券を購入時にいただく中津城の解説書(ウラ)


中津城がある大分県中津市の位置。



中津市観光推進課製作 「中津市マップ」より





中津市観光推進課製作 「中津市マップ」より















中津城の天守にて購入した登城記念の御城印





天守からの風景①



中津城のすぐそばを流れる中津川が海に流れ込む河口が見えます。



天守からの風景②




次は四国、香川県高松市の高松城です。






高松城は天守の建物はなく、お城の跡が玉藻公園になっていました。入園券の建物は月見櫓です。



玉藻公園・高松城 案内パンフレットより





天守台跡



77高松城の「日本100名城」スタンプです。







高松城は港の近くにあるので、停泊している豪華客船が月見櫓の左下に写っています。
















高松城のジオラマ。
お城の北側が海に接しているのが、よくわかります。




玉藻公園にある陳列館の展示物



川や海などの水を利用できる場所に設けられ、水の力を防御や物資の運搬に活かしたと言われている水城。

日本各地にある水城のなかでも【中津城・高松城・今治城】は、水運と防御力の優れ、日本三大水城と呼ばれています。


このような今治城へ、いらっしゃいませんか。
お待ちしております。







2019年8月24日土曜日

★新・今治城オリジナルタオル★販売始めました。(今治タオル)


こんにちは。


夏はタオルが大活躍する季節。夏に限らず一年中、いろいろな場面で便利に使われています。


今治は造船とタオルの街。たくさんの工場が、それぞれ特長のあるタオルを作っています。今治の繊維産業を革新した矢野七三郎氏の像が、今治城に隣接する吹揚公園にあります。














令和元年の7月、今治城オリジナルタオルのデザインを新しくし、品質も今治タオルブランドにしました。

8月から、今治城ミュージアムショップで販売しております。




1200円(税込)



『今治タオル 120周年記念』(発行・四国タオル工業組合 2015年)を参考にしながら、新・今治城タオルを紹介させてください。





『今治タオル120周年記念』10㌻より


ご存知でしょうか、このロゴマーク。


2006年、今治タオルの本質的価値【安心・安全・高品質】をアピールする取り組みの一つとして、シンボルとなるロゴマークを作りました。


太陽や海、雲など今治の自然をモチーフに、赤・青・白の3色を基調にデザインされています。世界に通用するジャパンブランドを目指して考えられました。


今治タオルの認定マークのネームタグは、上質さの証し。
吸水性や脱毛率・堅牢度・安全性など、独自の品質基準をクリアしたタオルだけが今治タオルブランドの認定商品を名乗れます。




『今治タオル120周年記念』50㌻より




新・今治城タオルにも信頼のネームタグがついています。

品質タグの裏には、今治城スタッフポロシャツの左胸にあるのと同じイラストをつけました。
その下に〈一期一会の思い出として〉の文字を。
館長の、観覧者の方々に対する感謝の気持ちを表しました。









ネームの裏には、製造メーカーを示す企業番号が入っています。








タオルの両端の分厚い部分には、
「日本三大水城 百名城」






「築城の名手 藤堂高虎」
と刺繍を入れました。








今治には糸を撚る工場、糸を染める工場、タオルを織る工場など、たくさんの工場が集まっています。工程の多くは機械化が進んでいますが、職人たちの手技も欠かすことはできません。


伝統のノウハウと最新技術を巧みに融合させて、今治ならではの高品質なタオルが生まれます。


このような産業のある【今治市の文化と観光のシンボル今治城】へいらっしゃいませんか?お待ちしております。






2019年8月23日金曜日

四国八十八ヶ所お遍路さんと日本100名城(79今治城)


こんにちは。


「処暑」のころになりました。


「処」には止まる・留まるという意味があり、「処暑」は暑さがおさまるという意味だそうです。


日中は残暑が続きますが、朝晩の涼しさを感じる日が多くなるでしょう。夜には虫の鳴く声が聞こえ、夏も終わるのだな。と感傷的になるころかもしれません。


今治城には、ときおり四国八十八ヶ所霊場を巡る途中のお遍路さんがいらっしゃいます。






老若男女それぞれの移動方法・いでたちで巡っておいでです。









NHK出版 趣味Ⅾо楽「はじめての四国遍路旅」より



せっかく四国を巡るのなら、四国の「日本100名城」にも行こう!と79今治城へ来てくださったようです。


100名城スタンプは、天守の入口に置いてあります。














こちらが79今治城の100名城スタンプです。








今治城のミュージアムショップでも、公式スタンプ帳が付いた「日本100名城公式ガイドブック」を販売しています。








今治城は、日本全国に数ある城の中から選ばれた100名城の一つです。

日本三大水城№1でもあります〈自称〉。

地元今治市民の方々も、是非いらしてください。
お待ちしております。

A



2019年8月20日火曜日

今治城の生き物②(トイレのアカテガニとお堀の魚)


こんにちは。


今治城の夏休み企画【クイズラリー】と【どこからいらっしゃいましたか?】の対応に夢中になっているあいだに、8月8日の立秋を迎えていました。


あの頃は、太陽の日差しもギラギラ🌞夏真っ盛り。「立秋」は暦の上だけでした。二十四節気の中で一番違和感があるのが立秋かもしれません。


お盆が明けた今は、しだいに空が青く高くなり、朝夕の日差しもやわらぎ、吹く風も少し涼しくなったようです。




洋泉社「日本の旧暦と七十二候」より



梅雨に入るころは、アカテガニが城内を歩く姿が珍しく、見つけると驚いて、踏まないように立ち止まったものでした.
今では、日常の光景になっています。



アカテガニに慣れてるはずの職員が、自然科学館の越智先生の「トイレにアカテガニがおるよ」の声に色めき立ち、手があいてるものはトイレに走りました。














8月になってから、山里櫓下の堀の水が澄み、たくさんの稚魚を見ることができました。








駐車場から天守事務所へ歩く、出勤途中の楽しみです。







こちらは体長30㎝くらいの成魚です。










残暑をしのぎに堀の魚を見にいらっしゃいませんか?
お待ちしております。



A