2019年1月2日水曜日

天守3階と4階の展示リニューアルのお知らせ

こんにちは。
三が日の真っただ中ですが、皆さん初詣はもう行かれましたでしょうか。今日の今治城も城内の吹揚神社へ参拝される方々で大賑わいでした。

さて、今治城の天守は昭和55(1980)年の開館時から、江戸時代の今治に関する史料を保管・展示する郷土資料館として運営されております。
特に3階に関しては今治藩や藩主である久松松平家関係の貴重な史料を紹介する常設展示のスペースとして機能しておりますが、年末から年始にかけてこの3階の展示内容をリニューアル致しました。

3階に関しては、今回10のコーナー(第1章藤堂高虎と高吉の時代・第2章絵図に描かれた今治城・第3章久松松平氏の時代・第4章領知朱印状・第5章今治藩の家臣団・第6章城下町と村、及び飴買い幽霊・今治藩主の墓所・今治藩の藩校・今治藩の芸術)に編成し、またこれまで多くのお客様からわかりにくいとのご指摘を頂いていた順路も設定しました。

展示史料も9割程入れ替えています。

3階展示風景(一部)

江戸時代初期の今治城を描いた「正保今治城絵図」の複製。

こちらは昨年秋の特別展でも展示していましたが、今治城の全容
を把握しやすいようにあえて残しました。

初代藩主松平定房ゆかりの甲冑「鉄黒漆塗菱綴桶側五枚胴具足」。
これまで天守2階に展示していましたが、暗くて見えにくかった
事から3階に移動させました。

5代藩主松平定郷の息子である松平定温
作「宝珠画賛」。

一方で、「飴買い幽霊」のように定番となっている史料は、今回残しています。
子どもたちに人気(?)の「飴買い幽霊」
(複製)。

また、3階に併せて4階も全面展示リニューアル致しました。
今回は、地元今治出身の絵師や画家の作品で、新春にふさわしい鶴や虎、冬から春にかけての景色を描いたものを展示しています。

4階展示風景(一部)

沖冠岳作「虎」

矢野鉄山作「渓山暮雪」

以前と比べまして今治城天守の3階と4階はガラッと様相が変わりました。
昔来た事があるという方も、この正月休みに吹揚神社に参拝された後、天守に立ち寄られてみてはいかがでしょうか。
ひょっとしたら江戸時代の今治について思わぬ発見があるかもしれませんね。

リニューアルされた今治城天守3階と4階をぜひよろしくお願い致します。

                   今治城 伊津見

2019年1月1日火曜日

今年のお正月

皆様、明けましておめでとうございます。
本年も今治城をよろしくお願い申し上げます。


吹揚公園(二之丸跡)の様子。出店がたくさん並んでいました。

城内の本丸跡には吹揚神社が鎮座している関係から、毎年多くの参拝客で今治城は賑わいます。

今年もたくさんの人が参拝に来られました。


神社境内に向けて長い列が出来ていました。


石段を登り、神門をくぐっても列は続いていました。


鉄御門外の土橋の様子。

今治城の天守は、この吹揚神社を正面から見て右側に建っています。
毎年元旦から営業しておりますが、今年はいつもより趣向を凝らしてあるイベントを始めました。


今年から天守入口に配置した立看板です。

なんと、今治城からのお年玉として先着2000名様の入城者の方に、上の写真にあるデザインのポストカードをプレゼントしています!

写真の甲冑は、初代今治藩主である松平定房が所用していたもので、今治城が現在所蔵しています。
近年の調査により定房の甲冑は、胴甲以外の兜等のパーツを入れ替える事で、実戦用と儀式用の2つのタイプに分けて使用されていた可能性が高い事がわかっております。

今回のポストカードのデザインは、この2つのタイプのうち儀式の時に使用されたタイプの甲冑の写真を載せたものです。
恐らく今治藩でも年始の儀式で初代藩主である定房を偲ぶ物として大切に扱われたのではないでしょうか。


   これがポストカードのデザインです!

   定房の甲冑と久松松平家の家紋である星梅鉢紋
   を載せています。
今年の今治城は、このようにいつもと違うイベントを行っております。
吹揚神社で参拝を済ませた方は、その足でぜひ今治城の天守にもお立ち寄りください。
天気が良ければ天守最上階からの絶景も楽しめますよ。


天守最上階より来島海峡を望む。
今日の午前中は非常に天気が良く、眺めも抜群でした。

                  今治城 伊津見