2018年10月23日火曜日

今治城の堀で「海上自転車競走」が行なわれました!


こんにちは。

好天に恵まれた先の日曜日の21日(日)、今治城の堀で「海上自転車競走」が行なわれました!!

本来は9月30日(日)開催だったのですが、天候の影響で、この日に延期されていました。
晴れて良かった。




海上自転車競走とは、水上にボートのついた自転車を浮かべ、競走するものです。





今治市は瀬戸内海に面していて、造船業が盛んであるなど、海に関わりの深い地域であるとともに、海上を自転車や歩行で通行できるしまなみ海道があり、国内のみならず世界中のサイクリストから注目されています。

今治に関わりの深い「海」と「自転車」を合体させた素晴らしい企画です。

そして、なぜ会場が今治城の堀なのかというと、今治城も瀬戸内海に隣接し、堀には海水が流入している珍しい構造になっており、堀にはクロダイ(チヌ)やボラなどの海の魚が回遊しています。それ故に「海上」としています。

今治城の特徴もしっかり反映されています。

海上自転車競走は、毎年行われ、今年で4回目。
恒例行事になりつつあります。
レースには、愛媛県内外から約150名が参加されました。



みなさん、楽しく、熱く、レースを満喫されていました。







今治城の名物企画として、毎年琵琶湖で開催されている「鳥人間コンテスト」のように末永く続いてほしいと思います。
次年度の開催が楽しみです!!

学芸員 藤本



2018年10月17日水曜日

講演会「今治城下絵図をデジタルマップで読む」


こんにちは。
最近は秋らしい爽やかな気候で、晴天が続き、過ごしやすくなりました。

そのような好天のなか、先週末の13日(土)に、今治城内の会場にて、講演会「今治城下絵図をデジタルマップで読む」が開催されました。

最初に今治城学芸員による講演会の趣旨説明が行われました。


この催しは、現在開催中の特別展「よみがえる瀬戸内の名城 —今治城絵図・古写真展―」の関連企画です。
今治城の絵図について、もっと深く知り、色々学ぼうという意図で計画しました。

講師には、歴史地理学をご専門とされている徳島大学教授の平井松午(しょうご)先生に来ていただきました。


現在、天守3階に展示中の「安永八年今治城絵図」について説明される平井先生。


今治城の城下町絵図を、GIS(ジーアイエス。日本語では地理情報システムと訳されます)という手法を用いて、コンピューター内でデジタルマップ化し、現代の地図に重ね合わせるなどをして、分析されました。

GISを駆使する事で、江戸時代の今治城やその城下町の区画が

地図上に浮かび上がってきました!


現在の技術を用いると、絵図から色々な情報を瞬時に読み取ることができ、しかもわかりやすく表現することができるんだなあ、と感心しました。
聴講された皆さまも、新鮮な刺激を受けたのではないかと思います。

     
参加者の方も興味深々に聴かれていました。

 今回の成果をもとに、今治城や今治市街地の歴史の解明、および振興につなげていければと思います。

なお、参加者は定員いっぱいの60名でした。多くの方にご参加いただけました。
ありがとうございました。

                 今治城 藤本・伊津見

2018年10月7日日曜日

第18回「瀬戸内しまなみ海道スリーデーマーチ」が開催されました!

皆さん、こんにちは。

今治市と尾道市では、今月5日~7日にかけて第18回「瀬戸内しまなみ海道スリーデーマーチ」というイベントが開催されました。

このスリーデーマーチというのは、愛媛県今治市と広島県尾道市の2つの自治体を舞台に、瀬戸内の島々や橋を3日間歩いて回るウォーキングイベントです。

コースは全部で12。
3日間かけて今治~尾道間をしまなみ海道を渡りながら走破するコースや、日本遺産の一部に含まれている来島城を巡るコース等が用意され、多くの参加者が秋のしまなみ海道の景色を堪能されていました。

ここ今治城は、そのスリーデーマーチのスタートとゴールに設定されており、期間中は多くの参加者とスタッフで賑わっておりました。


今治城二之丸跡である吹揚公園が会場です。

吹揚公園はスタート地点でもあり、ゴール地点でもあります。

飲食店等のブースも出ており賑わっていました。


鉄御門をくぐっていざ出発!



コースの長さにもよりますが、朝方出発された方は午後3時くらいから続々と今治城にゴールされていました。

ここ最近は、西日本豪雨や台風等、自然災害が相次いでおりましたが、この3日間の今治城は久々に多くの人で活気を呈しておりました。

来年も行われるこのスリーデーマーチ。
興味のある方はぜひ参加されてはいかがでしょうか。


                    今治城 伊津見
                     

2018年10月6日土曜日

特別展「よみがえる瀬戸内の名城 ―今治城絵図・古写真展―」が開展しました!!


皆さん、こんにちは。

台風25号は、幸運にも今治地方には大きな影響はなく、本日は朝から快晴となりました。
ただ、夏が戻ってきたような気候で、暑いです。。

そのような中、本日から、今治城天守3階にて、特別展「よみがえる瀬戸内の名城 今治城絵図・古写真展―」が開幕いたしました。


特別展のポスターです


 今治城の絵図や、幕末に撮影された今治城の古写真を、これまでに無い規模で一堂に紹介する企画です。

江戸時代の今治城は、どんな形や姿のお城だったのでしょうか。

江戸時代前期の重要資料「正保今治城絵図」は大型出力用紙で原寸大で再現。


今治城の絵図には、実は様々なタイプがあります。どんなタイプがあるのでしょうか。


愛媛県最古といわれる写真は、実は今治城を撮影したものです。今治城のどんな姿が撮影されているのでしょうか。

今治城を写した貴重な古写真のコーナー


明治時代初期、廃城した頃の絵図資料も。


などなど、見どころは盛りだくさんです。

12月2日(日)までの開催です。
この機会に、ぜひご覧ください。

学芸員 藤本

2018年9月19日水曜日

職場体験学習

皆さん、こんにちは。
昨日(18日)の事ですが、今治城に日吉中学校2年生の生徒さん2名が職場体験学習の一環で今治城を訪れました。この職場体験学習というのは、中高生の方が地域の会社や役所等を訪問して仕事内容を見学したり、実際に仕事の一部を体験するというものです。


今回、今治城を訪れてくれた2名の生徒さんは、市内の河野美術館とセットで職場体験を行っているとの事でした。



天守2階にある今治城の絵図の前で、当時の今治城の城域について説明。


午前中は、今治城内の各所を見学。自然科学館や鉄御門、そして普段は入れない犬走も見学しました。


天守3階で、藤堂高虎関係の史料を見学。




鉄御門の内部から外の枡形虎口を見学。



ツメレンゲ等、石垣に生えている貴重な植物を見学。


特に犬走では、石垣に生えているツメレンゲや、堀の中に生息している魚やカニといった動植物を間近に見る事が出来、貴重な体験になったのではないでしょうか。

そして城内の見学終了後、今度は実際に今治城の職員の仕事の一部も体験してもらいました。



今治城内の案内にチャレンジ!


その内容は、普段受付で入場券を購入して頂いたお客様に対して行っている今治城内の各施設(天守・御金櫓・山里櫓・鉄御門)の案内です。生徒さんはもちろん緊張していましたが、それまでに学芸員の案内で回った各櫓の事を思い出しながらしっかり説明出来ていました。


ここで午前中のプログラムは終了。昼休みを挟んで午後からは、学芸員の仕事の1つである史料調査の一部を体験してもらいました。



学芸員のアドバイスを受けながら、古文書の大きさを計測します。



古文書等を対象とした史料調査で大事な項目の1つに、史料そのものの大きさを計測する事が挙げられます。今回、実際に今治城が所蔵している古文書を用いて、生徒さん達にはその大きさを計測してもらいました。



いずれも100年以上前の古文書を前にして緊張気味でしたが、しっかりと大きさを計測し、記録する事が出来ました。

そして今回の職場体験学習はここで終了。         
初めての体験の連続で、生徒さん達は緊張する事も多かったと思いますが、今回の体験を通じて今治城やここでの仕事内容に対する理解が少しでも深まってもらえたら嬉しいですね。

             

                                                    今治城 伊津見         

2018年8月12日日曜日

平成30年度学芸員実習

皆さん、こんにちは。

今治城ではほぼ毎年、学芸員資格の取得を目指す大学生の方を受け入れて実習を行っておりまして、今年も7月30日~8月3日の5日間の日程で、1人の学生さんを対象に実習を行いました。

今年も学芸員が日々取り扱う古文書や掛軸の取り扱い方や刀剣の手入れの仕方の実践、或いは天守や各櫓の展示コーナーを見学を通じて良かった点や課題点を学生さんの視点で見つけてもらい、学芸員と討議する等を体験してもらいました。

他にも今年は初の試みとして、貴重な動植物が生息する今治城の犬走の見学も実習に組み込みました。


犬走から水中の魚を撮影。

そして、実習の最終目標は、学生さんに今治城が収蔵している史料群の中からジャンルを問わず1点を選んでもらい、天守4階に展示してもらう事。
古文書や刀剣の取扱い方を学びながら、同時に展示に向けての準備も進めていきました。
      


今回の実習で展示用として選ばれた
 今治市出身の画家・大智勝観の作品。

数多くある今治城の収蔵史料の中で、学生さんが選んだのは、明治時代から昭和時代にかけて活躍した地元今治出身の画家・大智勝観(1882~1958)の作品「竹に烏瓜」でした。

展示史料が決まると今度はその史料を解説するためのキャプション作りです。

         
作者の経歴等を書籍で調べながら、キャプションを作ります。
自分で調べていくという作業が大事です。

 
キャプション内の文章とデザインを何度も練り直しながら、少しずつ自分の納得のいくものを作り上げていきます。
     
完成したキャプション。


ケント紙で印刷したキャプションを今度はハレパネというポリスチレンの非常に細かい粒子を低発泡させたパネルに貼り付け、カッターでキャプションの大きさ(A4サイズ)に切り取ると完成です。

簡単に書いてますが、カッターでハレパネを切り取るのはなかなか難しく、学生さんも大苦戦…
それでも何度か経験する事でコツを掴めたようで、3回目の挑戦できれいなキャプションが完成しました。

そしていよいよ完成したキャプションを持って、天守4階の展示ケースへ。

           
バランスを考えながら史料の展示位置を決めます。

      
実習で学んだ事を活かしながら、慎重に作業を進めていきます。

今回の展示史料は掛軸でしたが、ケースの外から見た時のバランスやキャプションの置く位置等、1つ1つ慎重に考えながら、展示作業を進めていきました。

そして作業を開始してから約1時間近く経った後、ようやく展示が完成!

展示完了です!

当日は暑い中(ケースの中は特に…)の作業でしたが、学生さんもどうしたらお客様から見やすい展示になるかという点を意識しながら、何度も熱心に微修正を繰り返していました。

博物館・美術館に行くと多くの史料が展示されていますが、どれも見る側からの視点を意識したものになっています。
史料やキャプションの位置・そのキャプションの字の大きさ、デザイン、文章のわかりやすさ等々…
それらを総合的に考えながらの展示作業が、学芸員には必要になってくるのです。

非常に短い実習期間でしたが、学生さんにとっては未知の体験の連続だったかと思います。
博物館・美術館での仕事内容やその苦労が少しでも理解して頂けると嬉しいですね。

なお、今回の実習で展示した大智勝観作「竹に烏瓜」は、現在天守4階にて展示中です。
学生さんの観点から選ばれた作品とキャプションをぜひ御覧ください。

                    学芸員 伊津見

2018年7月22日日曜日

企画展 「“ぼくがうまれた音” 智内兄助絵本原画展」


こんにちは。

暑い日が続いておりますが、今治城は元気に開館しています!!

そんな今治城で、新しい企画展
「“ぼくがうまれた音” 智内兄助絵本原画展」が始まりました。

会場内の様子

 智内兄助(ちない きょうすけ)さんは、1948年に地元今治市に生まれ、現在、世界的に活躍されている画家です。

鮮やかな色彩で幽玄な世界を創り上げる独特の画風で知られています。

この絵本「ぼくがうまれた音」は、智内さんと同郷の同級生で、これまた世界的に活躍されているトランペット奏者の近藤等則(こんどう としのり)さんとの合作です。

絵本「ぼくがうまれた音」

近藤さんの生い立ちについて、近藤さん自身が文で表現し、智内さんが絵を描きました。

この絵本の原画を今治城が所蔵しており、今回、その全点を展示しております。

原画一点一点に、近藤さんの文章も添えています。

展示の様子 1


展示の様子 2

原画は、智内さんらしい、とても鮮やかで独特の描写です。
そして、型に囚われない自由があります。

何と、本物の自転車を組み込んだ絵があります。必見です。

そして、近藤さんは海の近くで生まれ育ったため、海にまつわる絵が多く、子供の頃の懐かしい情景が浮かびます。

展示の様子 3

この絵本の原画は、絵本の国際賞である「プラティスラヴァ世界絵本原画展」(スロバキア文化省主催)において、2009年にBIB PLAQUE賞【金牌賞】を受賞しました。

この企画展では、その時の賞状と記念品(金牌など)も、特別に智内さんが貸してくださり、展示しております。

2009年「プラティスラヴァ世界絵本原画展」(スロバキア文化省主催)
で受賞したBIB PLAQUE賞【金牌賞】の賞状と記念品


企画展「“ぼくが生まれた音” 智内兄助絵本原画展」は、10月21日(日)まで、無休で開催しています。

今治市が生んだ国際的なアーティストの共作をぜひご鑑賞ください!!

学芸員 藤本