2023年10月19日木曜日

幕末!ー特別展がはじまりましたー

 秋らしい気候になり、城めぐりにはよい季節になりました。


今治城へは平日でも約300人の方が来館されています。


秋晴れの今治城





さて、今治城山里櫓では特別展「動乱の時代と人びと―今治市域の幕末―」がはじまりました。(会期:2023年10月7日から12月10日)








今回の特別展のキーワードは、「幕末」「民衆・庶民」です。




みなさんは「幕末」というと何をイメージするでしょうか。




坂本龍馬や西郷隆盛、新選組、高杉晋作といったヒーロー


あるいは、ペリー来航、禁門の変、大政奉還、戊辰戦争などといった事件


そういったことをイメージする人が多いのではないでしょうか。







ドラマや漫画、ゲームといったエンタメでも取り上げられるこのようなヒーローや大事件のエピソードは、幕末好きにとっては血の騒ぐものばかりです。



かくいう本特別展担当の学芸員も、幕末好き。



担当学芸員の幕末入門は、中学生のころに夢中でプレイした新選組が活躍するゲームです。



高校生のころにはオープンキャンパス(大学の見学)にかこつけて、新選組関係の史跡をめぐりました。



高校生当時に撮った京都の西本願寺太鼓楼(新選組屯所跡)の写真




しかし、実は「幕末」という時代を経験したのは、こういった華々しい活躍をしたヒーローたちだけではありませんでした。



また、ペリー来航や戊辰戦争などの大事件もヒーローたちだけに関係するものではありませんでした。




ここで出てくるのが、2つ目のキーワード「民衆・庶民」です。




ヒーローたちが活躍したのと同じ時代、彼ら、民衆・庶民はどのように幕末を生きぬいたのでしょうか?



幕末好きでも、あんまりよく知らないな…という方が多いのではないでしょうか。


そこで今回は、民衆・庶民視点を取り入れて今治市域ゆかりの歴史資料を展示しました。


たとえば、幕長戦争(長州征伐)で船のこぎ手として動員された人びと、外国船の来航に対応して海岸防備のために集められた人びと、などなど



幕末の事件や政治の動きと関連させながら紹介しています。




新たな幕末史を発見していただけることと思いますので、ぜひ期間中にご来館ください。




また、今回の特別展では図録を発行しています。


内容の充実はもちろんのこと、表紙・誌面デザインにもこだわって作成しました。







図録は、天守1階グッズ売り場と、特別展会場の山里櫓で700円(税込)販売しています。



ぜひお手に取っていただけますと嬉しいです。



さらに、特別展期間中には、講師として愛媛県歴史文化博物館 学芸課長の井上淳氏をお招きして、記念講演会「庶民が生きた幕末維新」を開催します。


参加は事前申し込みが必要です。


講演会の内容や申し込み方法などの詳細はコチラから↓


特別展関連企画 講演会



さらに、さらに、11月23日(木・祝)14:00~は、展示を担当した学芸員によるギャラリートークを行います。



こちらは申し込み不要です。天守1階で観覧券をご購入のうえ、特別展会場(山里櫓)へお越しください。


特別展詳細↓

特別展「動乱の時代と人びと―今治市域の幕末―」


学芸員M