2021年11月16日火曜日

見どころ紹介 企画展「お侍さん」② 武士の正装 裃(かみしも)

こんにちは。

開催中(12月19日まで)の企画展「江戸時代 のぞいてみよう! お侍さんの仕事」の見どころ紹介・第2回目です。

※前回の記事はこちら ☞ https://imabarijo.blogspot.com/2021/11/blog-post.html




お侍さん(武士)といえばこの服!という衣服を展示しています。




(最近は放映が少なくなりましたが)時代劇でもおなじみのもの。

名前は裃(かみしも)といいます。


名前の由来は、同じ布質、同じ色の上衣(じょうい)と下衣(かい)のセットを上下(かみしも)と呼んだことに因むそうです。

展示の裃も、上下で同じ布質、色になっています。


また、肩の部分がピンと横に張った特徴的な形。

興味深いことに、布の間に、くじらの髭(ひげ)を入れて張らせているようです。


この服は、登城する時や、公式の行事の時などに着用する、武士の正装です。


※ただし、展示している裃は、今治城の城下町にいた有力町人の家に伝わったものです。武士以外の庶民でも、婚礼や葬儀など、特別な場合の礼服として着用することがありました。


ところで、調査中に今治城の職員(身長177㎝)が横に立ってみました。




・・・裃が小さいですね。


※この写真もパネル展示をしています。


実は、江戸時代の男性の平均身長は155~156㎝くらいだと考えられています。

おそらく、この裃を着た人も同様の身長だったと思われます。


実物のモノによって、現在と昔とを比較すると、

「似ているな。変わってないな」ということや、

「今とは違っているな」ということを、

より強く実感することができます。

私も調査時に、その感覚を持ちました。


企画展の見どころ紹介は、まだ続きます。

次回をお楽しみに!!


学芸員F